オリジナルオペレッタ
「いのちのうた〜アリとキリギリスのものがたり〜」
原作はみなさまお馴染みのイソップ童話です。
原作:二子 渉
台本:守屋 文香
作曲:なかむらたかし
アリさん:豊田 かおり
キリギリスさん:橋本 慧
「アリとキリギリス」は誰もが知っているイソップ童話です。世に広まっているこの物語の教訓———夏の間、アリたちは冬の食料を蓄えるためにせっせと働き、キリギリスはヴァイオリンを弾いて歌って過ごす。冬になり、食料が無くなったキリギリスに、アリは「夏に働かないで遊んでいたからこうなったのですよ」と説き、キリギリスは心を入れ替える———とは違い、原作は勤勉の大切さを説いているものではありません。子どもたちにとっては新しい視点で作品に再び出会うことになります。そして他人から見た人物像と、本人の志が違うこともあることを知っていただきたいのです。
例えば、遊んでばかりいる怠け者のキリギリスは、自分の持つ生命の時間を精一杯に生きています。そこには「今」を大切に充実した時間を過ごすという意思があり、未来への不安よりも「今できることに集中する」という明確な生き方があります。一方、働き者でしっかりしたアリは、未来のことをしっかりと考え、食べ物を蓄え冬に備えています。しかし、自分の幸せな時間を知らず、「自分は何なのか」というアイデンティティが確立されていません。
このように、見方を変えれば世界が変わることを知ってほしいのです。2人の生き方、どちらにも良さがあり、価値観の違いがそこにはあります。未来につながる「今」をどのように大切にするのか?自分は何が大切なのか?何が好きなのか?人と違ってもいいということに、安心感を持ってほしいと考えています。そして、自分を生きるということに責任を持ってほしいのです。
全ては、自分の「今」が作っているということを知る「種」になる作品であればと願っています。
(初演)
2016.03.27.SUN
5/R Hall & Gallery 音楽ホール
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